PureMessage コンポーネント

PureMessage とは、スパムやウイルスのフィルタリング用に包括的なシステムを形成する目的で結合されたコンポーネントのセットといえます。PureMessage の動作と管理にとって、ほとんどのコンポーネントが重要ですが、EUWI (End User Web Interface)、Groups Web Interface、および PureMessage API などは付加的なものです。 PureMessage は以下の主要コンポーネントから構成されます。

PureMessage Manager

PureMessage を管理および設定するための Web ベースの GUI です。インストール時に Manager は各 PureMessage の「ロール」の一部としてインストールされ、「HTTPD (Manager)」(HTTPD (管理インターフェース)) サービスとして動作します。PureMessage Manager には、重要な PureMessage 機能に対応するタブ (「Policy」(ポリシー) および「Reports」(レポート) など) が含まれています。 PureMessage の各種の機能へはコマンドラインからアクセスすることも可能です。デフォルトでは、これらのコマンドは「pmx」ユーザーとして実行されます。

PureMessage サービス

PureMessage は一連のサービスを提供します。PureMessage を起動すると、「HTTPD (Manager)」(HTTPD (管理インターフェース)) および「Milter (Policy)」(Milter (ポリシー)) などのバックグラウンドサービスも起動されます。PureMessage は一連のスケジュールされたジョブを使用して、指定された時間にさまざまな管理作業を実行します。これらのジョブは、バックグランドサービスのひとつである「Scheduler」(スケジューラ) によって一括管理されています。有効なサービスのステータスは、PureMessage Manager の 「Local Services」(ローカルサービス) タブに表示されます。

ポリシーエンジン

メッセージフィルタリングのための設定管理ツールです。PureMessage ポリシーは一連のルールに従って PureMessage メールフィルタを通過したメッセージを処理します。Sieve ベースのポリシーエンジンは「Milter (Policy)」(Milter (ポリシー)) サービスとして動作します。PureMessage Manager またはコマンドラインのいずれかから管理および設定できます。ポリシーのリストとマップに関しても、特定のリストまたはマップに含まれるメールアドレスまたはホスト名に対して条件およびアクションを適用させるよう設定できます。

隔離

PureMessage 隔離ディレクトリには、PureMessage ポリシーエンジンが適用したルールに従って隔離されたメッセージが保管されます。隔離されたメッセージは pmx-qman コマンドラインプログラムを利用するか、PureMessage Manager の「Quarantine」(隔離) タブ経由のいずれかで管理されます。PureMessage のインストールオプションによっては、EUWI (End User Web Interface) を使ってエンドユーザ自身が隔離メッセージを管理することができます。

レポート

PureMessage は重要なパフォーマンス統計に関するグラフィカルデータまたは表形式データを記載したレポートを作成します。このレポートは事前に定義しておきます。これらのレポート機能を使用するには、PostgreSQL データベースが有効になっている必要があります。複数サーバーが設定されている場合、さまざまなネットワークからデータが収集され、集中管理データベース内に保管されます。

EUWI (End User Web Interface)

エンドユーザーが隔離メッセージを自分で管理できるようになる Web ベースのインターフェースです。PureMessage 管理者によって指定される設定によって、ユーザーに許可される制御内容は異なります。EUWI によって、ユーザーはブロックされたメッセージの承認、メッセージの削除、承認およびブロックされた送信者のリスト作成などのタスクを実行できます。EUWI は PureMessage サービスとして実行されます。デフォルトでポート 28443 を使用します。

Groups Web Interface

グローバル管理者が管理責任をグループ/ドメインやロールに基づいて「グループ」管理者に委任することを可能にする Web ベースのインターフェースです。委任されるタスクには、隔離管理、レポート、リスト管理、および特定のポリシーの設定が含まれます。PureMessage をグローバルモデルで配備する予定でなくとも、PureMessage Manager での同等の機能の代わりに隔離およびレポート機能を使用できます。

PureMessage API

PerlMx モジュールは sendmail フィルタモジュールを Perl で作成するための PureMessage インターフェースを指定します。また、新しいフィルタを登録し、そのフィルタをスタンドアロンプロセスとして稼動させるために必要な「glue」 コードが含まれます。