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マルチキャストルーティング

このページでは、マルチキャストルーティングの詳細を説明します。

このセクションでは次のトピックについて説明します。

  • マルチキャスト転送の有効化 / 無効化
  • マルチキャスト静的ルートの設定
  • ルートの表示
  • ルートの削除

メインメニューから設定メニューを表示するには、次のいずれかを選択します。オプション 3 (ルート設定) > オプション 2 (マルチキャストルーティングの設定)

次の画面が表示されます。

マルチキャストルーティングの設定

    1.  マルチキャスト転送の有効化 / 無効化
    2.  static-routes の設定
    3.  Exit

    メニュー番号を選択します:

IP マルチキャスト

インターネットプロトコル (IP) マルチキャスとトは帯域幅を節約するための技術で、単一の情報ストリームを数千もの受信者や世帯に同時配信することにより、トラフィックを減少させます。IP マルチキャストは送信元または受信者に負荷をかけずに、送信元トラフィックを複数の受信者に配信します。

ビデオ会議、リアルタイム通信、遠隔地教育、ソフトウェア配布、株価検索、ニュースのようなアプリケーションは、IP マルチキャストを使用します。

IP マルチキャストを使用していない場合、送信元はパケットのコピーを 1 つ以上送信するか、各受信者に個別のコピーを送信する必要があります。このような場合、データをより頻繁に送信したり同時送信するビデオや株価のような高帯域幅アプリケーションは、利用可能な帯域幅の大部分を使用します。このようなアプリケーションで複数の受信者に情報を同時送信する効率的な唯一の方法は、IP マルチキャストの使用です。

マルチキャストグループ

マルチキャストはグループの概念に基づいています。複数の受信者の任意のグループが、特定のデータストリームの受信に関心があるとします。このグループには物理的または地理的な境界はありません。ホストはインターネット上のどこにでも置くことができます。特定グループへのデータフローの受信に関心があるホストは、グループに参加しなければなりません。ホストは、データストリームを受信するグループのメンバーである必要があります。

IP マルチキャストアドレス

マルチキャストアドレスは、グループに参加し、このグループに送信したトラフィックの受信を希望する IP ホストの任意のグループを指定します。

IP クラス D アドレス

IANA (Internet Assigned Numbers Authority) は IP マルチキャストアドレスの割り当てを制御します。マルチキャストアドレスはクラス D アドレスに分類され、空間の範囲は 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

このアドレス範囲は、IP マルチキャストトラフィックのグループアドレスまたは宛先アドレスに対してのみ使用されます。マルチキャストデータグラムの送信元アドレスは、常にユニキャストの送信元アドレスです。

マルチキャスト転送

マルチキャストルーティングでは、送信元はマルチキャストグループアドレスで表されるホストのグループにトラフィックを送信します。マルチキャストルータは、どの方向がアップストリーム (送信元方向) で、どの方向 (または複数の方向) がダウンストリームであるかを判別する必要があります。複数のダウンストリームパスがある場合、ルーターはパケットを複製し、適切なダウンストリームパスにトラフィックを転送します。これは必ずしもすべてのパスではありません。

マルチキャスト転送をオンまたはオフにする

マルチキャスト転送では、ルーターはマルチキャストトラフィックを他のマルチキャストデバイスが待機しているネットワークに転送します。マルチキャスト転送は、ノードが待機していないネットワークへのマルチキャストトラフィックの転送を防止します。

マルチキャスト転送を内部ネットワーク全体で動作させるには、ノードおよびルーターがマルチキャスト対応でなければなりません。

マルチキャスト対応ノードは次の機能を搭載している必要があります。

  • マルチキャストパケットを送受信する。
  • ローカルルーターに対してノードが待機しているマルチキャストアドレス (複数) を登録します。これにより、マルチキャストパケットがネットワークに転送できるようになります。

マルチキャストトラフィックを送信する IP マルチキャストアプリケーションは、IP パケットを宛先 IP アドレスとして適切な IP マルチキャストアドレスで構成する必要があります。マルチキャストトラフィックを受信する IP マルチキャストアプリケーションは指定された IP マルチキャストアドレスへのすべてのトラフィックを待機することを、TCP/IP プロトコルに通知する必要があります。

IP マルチキャスト転送のセットアップ

マルチキャスト転送の構成は、次の 2 つの手順で行います。

  • マルチキャスト転送を有効にする (両方のモード)
  • マルチキャストルートの設定 (ゲートウェイモードの場合のみ)

マルチキャスト転送を有効にするには、以下を選択します。オプション 3 (ルート設定) > オプション 2 (マルチキャストルーティングの設定) > オプション 1 (マルチキャスト転送の有効化 / 無効化) を選択し、次のコマンドを実行します。

enable multicast-forwarding