暗号化
Secure PDF Exchange (SPX) は、メールと添付ファイルを PDF ファイルに変換し、パスワードで暗号化するクライアントレスメール暗号化です。
注
SPX は XGS 87(w) ファイアウォールでは使用できません。
SMTP ポリシーで指定したドメインとコンテンツに基づいて、送信メールを暗号化できます。受信者は、デバイスや携帯電話 (Android、iOS、BlackBerry、Windows など) に付属の PDF リーダーを使用してメールを復号化し、読むことができます。
返信するには、受信者は SPX で暗号化されたメールの「返信」ボタンをクリックし、SPX の返信ポータルに移動する必要があります。
MTA モードで SPX 暗号化を適用する
SPX 暗号化を適用するには、「SMTP ルーティング&スキャンポリシー」と「暗号化 > SPX テンプレート」で指定します。SPX テンプレートは、SMTP ルーティング&スキャンポリシーが設定されている場合のみに適用されます。SPX 暗号化の適用方法を複数指定した場合は、以下の順番で適用されます。
- 保護対象ドメインからの送信メール: 「SMTP ルーティング&スキャン」ポリシーで指定した保護対象ドメインからの送信メールに、指定の SPX テンプレートを適用します。
- データコントロールリスト: 「SMTP ルーティング&スキャン」ポリシーでデータ保護用に指定した SPX テンプレートを、データコントロールリストに一致するデータに対して適用します。ただし、「ドメインとルーティングターゲット」で SPX テンプレートを指定していないことが前提です。
-
「SPX テンプレート」で指定した「パスワードの種類」: 保護対象ドメインまたはデータコントロールリストに一致しないメールには、指定のパスワードの種類を使って、SPX テンプレートを適用します。
MTA モードでこの SPX テンプレートを適用するには、「SMTP ルーティング&スキャン」ポリシーの「ドメインとルーティングターゲット」または「データコントロールリスト」でテンプレートを選択する必要があります。保護対象ドメインを特に指定しない場合は、
example.com
などのダミードメインを使用してください。
SPX 設定
SPX テンプレート、パスワード、返信、通知の設定を指定します。
名前 | 説明 |
---|---|
デフォルトの SPX テンプレート | テンプレートは、送信者によって メールが SPX 暗号化されたが、SMTP ポリシーで SPX 暗号化を選択していない場合に適用されます。 「なし」は、メールを暗号化しない場合に選択します。 |
未使用パスワードの保存期間 | SPX で暗号化されたメールが特定の受信者に送信されない場合に、パスワードが有効な期間。たとえば、3日を指定すると、パスワードは 3日目の終わりの深夜 0 時に期限切れになります。 |
セキュア返信許容期間 | 受信者が SPX 返信ポータルを使用して SPX 暗号化されたメールに返信できる日数を入力します。 |
エラー通知の送信先: | SPX エラー通知の受信者 エラーメッセージは SMTP ログに記録されます。 |
パスワード登録許容時間 | パスワード登録ポータルへのリンクは、この期間の終了時に期限切れになります。 |
指定したドメインまたはコンテンツに一致する送信メールを暗号化できます。また、送信者が暗号化を選択することもできます。受信者は、デバイスや携帯電話 (Android、iOS、BlackBerry、Windows など) に付属の PDF リーダーを使用してメールを復号化し、読むことができます。
SPX 暗号化の適用
SPX 暗号化の適用方法を複数指定した場合は、以下の順番で適用されます。
- 指定されたドメインからのアウトバウンドメール。
- コンテンツまたはデータ保護の一致が検出された場合。
- 送信者が SPX を適用した場合。
Sophos Firewall で SPX 暗号化を適用するには、2つの方法があります。
- 「メール > 暗号化 > SPX 設定 > デフォルト SPX テンプレート」。SPX 暗号化は、メールメッセージヘッダーが「 X-Sophos-SPX-Encrypt: yes」の送信メールのみに適用されます。
- 「メール > ポリシー > SMTP ポリシー」。SPX 暗号化は、保護されたドメインからのすべての送信メールに適用されます。メールメッセージヘッダー「 X-Sophos-SPX-Encrypt: yes」は効果がありません。
SPX 設定
SPX テンプレート、パスワード、返信、通知の設定を指定します。
オプション | 説明 |
---|---|
デフォルトの SPX テンプレート | テンプレートは、送信者によって メールが SPX 暗号化されたが、SMTP ポリシーで SPX 暗号化を選択していない場合に適用されます。 「なし」は、メールを暗号化しない場合に選択します。 |
未使用パスワードの保存期間 | SPX で暗号化されたメールが特定の受信者に送信されない場合に、パスワードが有効な期間。たとえば、3日を指定すると、パスワードは 3日目の終わりの深夜 0 時に期限切れになります。 |
エラー通知の送信先: | SPX エラー通知の受信者 エラーメッセージは SMTP ログに記録されます。 |
パスワード登録許容時間 | パスワード登録ポータルへのリンクは、この期間の終了時に期限切れになります。 |
SPX ポータルの設定
警告
SPX 応答ポータルには、一意のポートを使用することを強くお勧めします。SPX 返信ポータルを使用しない場合は、WAN ゾーンで無効してください。これを行うには、使用されていないプライベートの信頼できる IP アドレス (たとえば、169.254.0.1 などの自動プライベート IP アドレス (APIPA)) を許可されたネットワークに追加します。許可されたネットワークを空のままにしておくと、WAN ゾーンで SPX 応答ポータルがデフォルトでオンになっているため、デフォルトでは「任意」になります。
パスワード登録の設定を指定します。
名前 | 説明 |
---|---|
ホスト名 | パスワード登録ポータルをホストする IP アドレスまたはドメイン。 |
許可ネットワーク | パスワード登録要求を受け入れるネットワーク。 SPX で暗号化されたメールのすべての受信者が SPX ポータルにアクセスできるようにする場合は、これを「任意」に設定します。 |
ポート | SPX パスワード登録ポータルをリッスンする TCP ポート。デフォルト: 8094 |
CAPTCHA: SPX ポータルにサインインするユーザーは、CAPTCHA を必ず入力する必要があります。CAPTCHAは SPX ポータルに対して常にオンになっています。オフに切り替えることはできません。
SPX パスワードのリセット
パスワードをリセットしたい受信者のメールアドレスを入力します。
注
送信者は、将来 SPX で暗号化されたメールを受信するために、新しいパスワードを受信者に送信する必要があります。
SPX テンプレート
SPX テンプレートでは、暗号化基準、PDF のレイアウト、パスワードの設定、受信者向けの手順を定義できます。
ヒント
顧客固有のテキストと会社のロゴを使用して、さまざまな顧客ドメイン用にカスタマイズされた SPX テンプレートを使用できます。
その他のリソース